どうして突然電子出版元年になったのか

| コメント(0) | トラックバック(0)

国産携帯のT-Time(小説)やブックサーフィン(コミック)などの方がはるかにシェアを獲得できるのになぜ急に電子出版元年になったのか。やはりiPadの画面サイズと、本を読むという体験そのものを変えてしまうかもしれないデバイスの魅力によって、電子書籍の流れが動いたのかなと考えます。また、AppleやAmazonが参戦というニュース+個人出版も比較的たやすくできそうで夢が広がるところも魅力。

課金の問題
電子出版するという事はやはりそこでお金を稼がないといけないわけで、となると課金をどうするかという問題とDRM(デジタル著作権管理)の問題。そういう意味でAppleのiBooksの存在は課金とDRMを小さな出版社や個人出版でも比較的簡単にクリアしてくれる。

見せ方の問題(iPadやiPhoneに限定して考える)
雑誌的なもの:レイアウトを崩せないのでPDFのように全体を拡大する縮小する方式になる。
 これらの形式はインタラクティブを入れたいが手間ががかる
 Appleで販売するにはアプリにする必要があり、これといったスタンダードが無いため混とんとしている。Adobeのソリューションで終止符が打たれそう。
小説的なもの:文字の拡大縮小ができ読みやすいように工夫がある。表現力が低い。
 Appleが採用したePubは縦組みもルビもできないのでT-TimeやモリサワのMCBookなどが出ている。時期ePubで解決するか?

コンテンツの問題
ただ本をそのまま電子出版するのでは本は売れなさそう。デバイスに合わせたコンセプトが必要。AppleのiBooksで販売しても当然埋もれてしまうだろう。どう広告していくか。

電子出版はもうからない問題
電子書籍は本より価格は下がるしAppleに30%払わないといけない。制作費や編集料金、著者への著作権など実はもうからないという話。自費出版に近くなるのか?

僕は電子出版でただ本を販売するのではなく、やはりプラスアルファが必要だと思う。で思いついた事。
・たしかモーニング2が無料で読める時に聞いた話だと思うが、マンガ雑誌はそれ自体ではもうからなくて、コミックを売るための宣伝的な使い方と考えているらしい。そのような電子雑誌(おそらく無料)での連載を広告にして気に入ったらまとめた本を買って下さいという方法。
・電子書籍をWEB的に考えて広告をうまく入れていく。電子出版をするということは当然それを売りたいわけで、他にも通販系の会社も多数あり、SEO対策のように電子書籍を使った広告を考える。なんだかわからん。
・素人でも出せるとなると現在のブログのように良い情報を見つけるのが大変だし体系的にまとまられたものを読みたい。こういう編集者の仕事をみせる本が読みたい。そして電子出版の特性として即効性がいいので。編集者が話題となる内容(例えば電子出版)をテーマに体系的な目次を作り著者を何人か選定して1週間程度で発売する。DTPBooster14を本にしたようなイメージ。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.adg7.com/mt/mt-tb.cgi/593

コメントする

エントリー一覧

このブログ記事について

このページは、たけうちとおるが2010年6月22日 19:59に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「DTPBooster14に参加しました。」です。

次のブログ記事は「Adobe Digital Editions」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

OpenID対応しています OpenIDについて